可視光線透過率とは、そのレンズがどれだけの光量を通すかを表したパーセンテージで表記される数値になっています。釣りや日常生活でも、見たり聞いたりする可視光線透過率ですが、実際どのようなものを表す数値であり利用用途のイメージが湧きにくいのではないでしょうか。この記事では、そんな可視光線透過率を日常利用シーンやアウトドアシーンの実例をあげてご紹介していきます。
可視光線透過率について
偏光サングラスや車の窓ガラスなどに使用するカーフィルムを選ぶ時に可視光線透過率というものが記載されていますが、可視光線透過率とは一体どのようなものなのでしょうか。「可視光線透過率」という文字だけを見ると難しそうな印象を感じる人もいるかもしれませんが、可視光線透過率はそのレンズやカーフィルムがどれだけの光を通すかを具体的に表した数値になっています。
例えば、可視光線透過率が0%の数値に近ければ近いレンズやフィルターほど光を通さなくなるので、レンズやフィルターの色が濃くなりその視界は見えにくくなってしまいます。つまり、可視光線透過率の数値が低ければそれに比例してその視界も暗くなるということです。可視光線透過率は普通のサングラスであろうが、偏光サングラスであろうが変わらないものなのですが、普通のサングラスと偏光サングラスでは見え方は違います。
可視光線透過率をどんなに上げ下げしようが視界の良さは変わらないのですが、偏光サングラスの場合は同じ可視光線透過率であったとしても普通のサングラスよりも視界が明るくそして良くなるのです。ところで、なぜ可視光線透過率が同じレンズでも偏光サングラスは普通のサングラスよりも視界が良くなるのか気にならないでしょうか。
光の眩しさには、直接的な光と乱反射する光の大きく2種類の眩しさがあります。可視光線透過率の違いでカットできる光は、目に入ってくる直接的な光の量です。可視光線透過率の数値は、レンズの色の濃さだけで視界を暗くしているのに対し、偏光サングラスの偏光フィルターは反射光などを抑える機能が付いているため同じ暗さであっても視界が良くなるのです。
したがって、偏光サングラスや偏光レンズを選ぶ場合には、普通のサングラスと同じ様に可視光線透過率だけで選ぶのは間違いになります。偏光サングラスを選ぶ上では可視光線透過率と偏光機能のバランスというものが非常に重要になってきます。また、可視光線透過率によって釣りだけではなく日常シーンにおいても使い方などにも違いが出てきますので、具体的な可視光線透過率別の効果的な使い方の例なども見ていきましょう。
可視光線透過率10%が効果的なシーンの具体例
可視光線透過率が10%の偏光サングラスですが、直接的な光を90%カットして10%の光量しか通さないということになるので基本的にレンズの色はかなり濃くなります。したがって、見える視界もかなり暗くなります。可視光線透過率10%の視界が効果的な日常シーンとしては、ハイシーズンの日中ということになるでしょう。
ハイキングや山登りなどに行く時や海辺などでビーチチェアに寝転ぶ時や屋外でのスポーツ観戦など可視光線透過率10%のレンズは最適です。夏場は太陽の光が他のシーズンと比べても強いので、可視光線透過率10%程度のものでないと眩しさを感じると同時に、目を細めなければいけないので顔の筋肉痛なども起こしやすくなります。
夏場の外出には可視光線透過率10%程度のレンズは、必要不可欠と言っても良いでしょう。可視光線透過率10%の偏光サングラスの釣りシーンでの活用例ですが、これも夏場などの日差しが強い時に使用するという形がベストです。釣りにおいて偏光サングラスを使用する目的の1つとして、水の中の状況を見やすくするというものがあります。
しかし、可視光線透過率が10%程度のものになると、よほどクリアな水面状況でない限りはっきりと水中の状況を確認することは難しいと言わざるを得ません。と言うと可視光線透過率10%の偏光サングラスは釣りには不向きなのかと言うとそういうことでもありません。偏光サングラスを使って水の中の状況を確認するというのは、堤防や磯などといったいわゆる陸っぱりでの釣りで有効な手段になります。
しかし、船に乗って釣りをする沖釣りや砂浜からの投げ釣りなどの場合で、水の中の状況を確認する必要があまりない釣り方の場合には、可視光線透過率10%ほどの低い数値の偏光サングラスで太陽の光と水面のギラツキを抑えることが出来れば良いのです。
可視光線透過率20%が効果的なシーンの具体例
可視光線透過率20%の偏光サングラスですが、一般的に販売されているサングラスの中でもこの20%という数値が多いです。可視光線透過率20%のレンズの日常での効果的な活用方法ですが、基本的にはかなりオールマイティーに使用できるとされている数値です。夏場の日差しであっても可視光線透過率20%程度あれば、よほど強い日でない限り問題ありませんし、スポーツ観戦などにも使えます。
車の運転にも使用することが出来ますが、可視光線透過率20%は暗さもそれなりにあるので、運転に使用する場合は日中のみで夕方や早朝は避けた方が安全といえます。可視光線透過率20%のレンズの釣りシーンでの活用方法ですが、この数値であれば陸っぱりのような光量が強い場所で使用するのも問題ないです。早朝や夕方に関しても足場の良い堤防などであれば問題ありません。
20%というレンズ数値はオールシーズン、オールタイムの使用に叶う可視光線透過率と言えるかもしれません。ただし、水の中の状況をシビアに確認したい時は、偏光レンズかつもう少し可視光線透過率が高いほうが良いかもしれません。コマセを撒いてある程度エサ取りの状況などを確認できればいいという程度であれば良いですが、エサ取りの種類まで詳細に確認したい場合は色が少々暗すぎるかもしれません。
可視光線透過率20%は堤防釣りやファミリーフィッシング的な時には良いレンズと言えるでしょう。足場の悪い磯釣りなどの場合だとちょっと暗くて怖いと感じるシーンもあるかもしれませんが、堤防でサビキ釣りやチョイ投げなどをするにはちょうどいいです。春や秋の沖釣りやボート釣りなどにも活躍してくれる偏光サングラスになるでしょう。
可視光線透過率30%が効果的なシーンの具体例
可視光線透過率30%は、サングラス選びをする時に1つの基準になると言われているパーセンテージです。日本人は比較的、他の国の人と比べて光に対して強い耐性があると言われています。外国人と比べて日常的にサングラスを使用している人が比較的少ないのも、その光に対する耐性を持っているからです。日本人は、光に耐性があるからこそあまり暗いサングラスは嫌だという人も多いのですが、可視光線透過率30%になるとかなり視界も明るく感じるので非常に人気が高くなっています。
可視光線透過率30%のレンズは、日常的に車の運転をする際に使用する人も多いですし、ゴルフなどのスポーツをする際にもよく使用されるパーセンテージです。可視光線透過率30%の偏光サングラスの釣りでの使用シーンですが、このパーセンテージのレンズになるとかなり明るい視界になってくるので足場の悪い磯釣りなどでも使用することができます。
磯釣りももちろんですが、コマセを使った釣りの場合はコマセに集まった魚の種類も見極めやすくなるので、仕掛けの種類やエサの種類など効率的な釣りをしやすくなります。可視光線透過率30%の偏光サングラスは、バスフィッシングなどにもかなり効果的になります。バスフィッシングと言えばストラクチャーなどの状況もよく確認する必要がありますが、可視光線透過率30%程度あればストラクチャーの確認などもしやすいです。
海水面の状況変化においても、可視光線透過率30%程度のレンズの明るさがある偏光サングラスであれば潮目などの確認もしやすくなります。潮目を見付けることが出来れば、魚影が濃い傾向にあるブレイクラインのある場所がわかるということになるので、効率よく釣果をアップさせるチャンスとなります。
関連記事
・偏光サングラスが釣りに必要な7つの超具体的な理由と見え方
・釣り人必見!釣具が10万円お得!Yahoo!JAPANカードの補償が凄い